• share

墨田区立中和小学校 特別授業「インドネシアの伝統芸能『ガムラン』体験」フォトレポート

2月22日(水)に墨田区立中和小学校にて行われた音楽の授業をトッピングイーストがコーディネートしました。

小学4年生を対象に行われた授業では、インドネシアの伝統芸能「ガムラン」の合奏体験を実施。講師は、トッピングイーストが主催する音楽プログラム「ほくさい音楽博」で毎年講師をつとめる鳥居誠さんらGSP Tokyoの皆さんにご協力いただき、実現しました。
鳥居さんは「家やふだんの授業では体験できない音楽を全身で体験してもらいたい!」とこの日のために特別な授業を考案。

体育館に集まった子どもたちは、初めてみる大小さまざまなかたちの楽器群に興味津々の様子。

当日まで授業の内容は知らされておらず、何が始まるのかとソワソワした雰囲気の中、まずは鳥居さんの自己紹介と簡単な楽器説明からスタートしました。

「鍵盤打楽器のオーケストラ、そのアンサンブルを総称して“ガムラン”と呼びますが、楽器ひとつひとつにも名前がつけられています。まずは楽器の名前を当ててみましょう!」
と突然始まったクイズに、子どもたちは目を輝かせます。

「この大きな楽器は、一番大切な楽器です。それぞれの楽器の神様が宿っています。」と楽器の役割を説明しながら、楽器の音を鳴らしてみます。

「ゴーーーン」と低い音が鳴り響き、「どういう音がしたかな?」と鳥居さん。「鐘」「ゴン」「ガン」などなど、あちこちでいろんな答えが飛び交います。ガムランは、その音がそのまま名前になっているものが多く、この楽器の名前は「ゴーン」という音だからゴング(gong)と呼ばれています。聞こえた音から楽器の名前を想像していくなかで、子どもたちの緊張も徐々にほぐれていきます。

クイズが終わると、講師たちが実際にガムランの演奏を披露。子どもたちは、不思議な旋律に聴きいっていました。

そして、待ちに待った楽器の演奏体験がスタート。
3グループにわかれて、グループごとに順番に体験します。ガムランには楽譜はないので、講師たちが奏でる旋律に耳を澄ませ、手元の動きをみながら、見よう見まねで音を鳴らします。自分の出す音もしっかり聴きながら、少しずつ旋律を覚えていきます。

途中でわからなくなっても、同じ旋律の繰り返しのため、最初は苦戦していた子も、何度か繰り返すうちに旋律を覚え、あっという間に演奏できるようになりました。みんなで合奏していくうちに、音の強弱を意識するようになったり、苦戦している同級生をサポートしてあげたりと、子どもたちの行動にいろんな変化が見えてきます。

そして体験が終わった子たちは、何を感じたのかほかのグループの演奏を聴きながら、自然と踊り始めます。それをみていた講師のあらのさんが、急遽舞踊のレクチャーする場面も。

あっという間の40分間。子どもたちはまだまだ演奏し足りない様子で「またやってみたい!」「次はいつくるの?」と名残惜しそうにしていました。
また、ふだんの音楽の授業では見せない子どもたちの表情や行動に、先生たちにも発見があったようです。

そして授業のあとは、放課後の時間を使って全校児童を対象に体験会を実施しました。

先ほどまで授業に参加していた子たちが、走って戻ってくるや否や再び演奏を始め、その音に誘われやってきた他の学年の子どもたちも合奏に加わっていきます。さっきまで教わる側だった子たちが率先して、教えている様子がとても印象的でした。

今回機会をいただいた授業を通じて、改めて「体験」の必要性を実感することができたのは大きな収穫でした。「音楽」は自分の表現を深く探求することもでき、そして「合奏する」を通じて、みんなで息をあわせて、音楽をかたちにしていく面白さもあります。

今後もトッピングイーストだからできる「音楽体験」を提案していきたい、もっとたくさんの子どもたちが気軽に音楽に出会える場づくりを行っていきたいと改めて考える一日となりました。

実施日:2023年2月22日(水)
場所:墨田区立中和小学校
講師:鳥居誠、GSP Tokyo